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2つの数字の読み方
ISO 898-1(JIS B 1051)では、炭素鋼・合金鋼ボルトの強度区分を「X.Y」で表します。
- 最初の数字 × 100 = 呼び引張強さ(MPa)。例:8.8 → 800 MPa
- 2番目の数字 × 10 = 降伏点と引張強さの比(%)。例:8.8 → 降伏点 ≈ 800 × 80% = 640 MPa
- 降伏点を超えるとボルトは永久伸びを起こします。締結設計で最も重要な値です。
| 強度区分 | 呼び引張強さ (MPa) | 呼び降伏点 (MPa) | 主な材質 | 代表的な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 4.6 | 400 | 240 | 低炭素鋼 | 軽構造物、簡易治具 |
| 8.8 | 800 | 640 | 中炭素鋼(焼入れ焼戻し) | 一般機械・フレーム(最も一般的) |
| 10.9 | 1000 | 900 | 合金鋼(焼入れ焼戻し) | 高負荷の締結部、自動車、金型 |
| 12.9 | 1200 | 1080 | 合金鋼(SCM435等、焼入れ焼戻し) | 金型、工作機械、六角穴付きボルト |
上表は覚えやすい呼び値です。ISO 898-1で規定される最小値はやや高く、例えば10.9は引張強さ1040 MPa以上・降伏点940 MPa以上、M16を超える8.8は引張強さ830 MPa以上です。設計時は規格の詳細表をご確認ください。
ステンレスボルトのA2-70・A4-80とは
ステンレス製締結部品はISO 3506に従います。A2はSUS304系、A4はモリブデンを含むSUS316系で耐食性に優れます。ハイフン後の数字×10が最小引張強さで、-70は700 MPa、-80は800 MPaです。A2-70の耐力は約450 MPaで、鋼製8.8(640 MPa)を明らかに下回るため、荷重を受ける締結部で8.8・10.9・12.9の代わりにはなりません。
組み合わせるナットの選び方
- 8.8のボルトには強度区分8、10.9には10、12.9には12のナットを使用します。
- ナットはボルトより高い区分でも構いませんが、低い区分は避けてください。ボルトが規定荷重に達する前にねじ山が破損します。
- A2-70のボルトにはA2-70のナットを組み合わせ、異種金属接触腐食を防ぎます。
よくある選定ミス
- 「念のため」にすべて12.9を使う:硬い反面じん性が低く、電気めっき後にベーキングを行わないと水素ぜい化のリスクがあります。
- 「ステンレスの方が上」と10.9をステンレスに置き換える:さびには強いものの、強度は大きく下がります。
- 感覚で締め付ける:高強度ボルトは、サイズと摩擦係数に応じた適正トルクで締めて初めて設計軸力が得られます。
ご注文の際は、規格(DIN 912、ISO 4762、JIS B 1176等)、サイズ(M×L)、強度区分、表面処理(黒染め、亜鉛めっき、ダクロ等)、ミルシートの要否をお知らせください。Đức Huy Intechでは4.6〜12.9およびステンレスA2・A4を、DIN・ISO・JIS規格でご用意し、ご要望に応じて証明書を添付します。